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「温泉」温泉とPhペーハーの關係

温泉の効能を知るにはPh(ペーハー)値を知ると簡単に理解できます。

 

❶強酸性泉Ph1~Ph2

 

 武士の時代、刀傷を癒す為に温泉が活躍しましたが、最も切傷の止血に有効な温泉が草津温泉です。

強酸性温泉は小さな傷や肌荒れ程度でも痛みを伴いますが、切傷を温泉水に浸けると数秒で止血する程の即効性に驚きます。

因みに、草津温泉のバスターミナルビルの2階は温泉博物館になっています。五寸釘が一週間で溶けてなくなる様子など展示物や展示法に工夫があります。また、江戸時代からの草津名物の湯の花(温泉硫黄)は半導体に利用される希少金属類が湯畑で採収される湯の花から大量に採取できる技術が開発された為、お土産用の湯の花は価格の上昇が続いています。

草津白根山噴火口湯釜PH1以下、秋田県玉川温泉Ph1.2、大分県別府塚原温泉Ph1.2が最強クラス。

 

❷酸性泉Ph23/弱酸性泉Ph36「硫化水素泉」「硫黄泉」「明礬泉」など

 

 草津白根山の山頂近くの万座温泉は硫黄含有率日本一の温泉です。

硫黄臭のする白濁の温泉は火山の噴口に近い場所にある、火山性の温泉です。この温泉の特徴は色と匂いだけでなく、重金属類を多く含む為、毒水です。

それ故、多くの病に対して有効な成分があり薬功ある湯治湯として有名です。白濁よりも黄色か緑色が多いかで、ある程度の成分特定が出来ます。白濁色は硫化水素泉。黄緑色は明礬泉。

黄色は硫黄泉です。

温泉表示にはこれらの名前が列挙され、黄色と黄緑色は白濁湯よりも硫黄成分が多く、山頂近くの草津白根山火口湖に近い、群馬側の万座温泉や長野側の熊の湯温泉の源泉に近い温泉宿に多く見られます。

私のお薦めは。予約が殺到して泊まれなくなるから教えません。

 

❸中性温泉Ph67.5「単純泉」

 

 名水100選の水のPhと同じ事から、細菌に汚染されてないきれいな水ならば飲泉に適した温泉水と言う事です。

また、肌に刺激が少ない事から美肌の湯としても。

伊香保温泉の金の湯は鉄分が多い為、茶褐色から黄土色の水色ですがPh6.4の中性で飲泉すると鉄分の補給に効果的なことから、女性の貧血に効果覿面の温泉です。温泉水が濁る程、鉄分が多くなり匂いや味にもその特徴が現れます。

都心に多い茶褐色の透き通った温泉の多くは硫酸塩泉の為、こちらは苦味なく少し塩分を感じる程度です。

 

❹弱アルカリ性泉「熱海温泉」Ph7.58.5

 

奇跡の水「ルルドの水」の温泉版。活性水素温泉を発見。秋田県八幡平松川温泉「志張温泉B泉とE泉」ゲルマニウム・重曹温泉Ph8.3のアルカリ温泉。

源泉は秋田、温泉宿は岩手と県境を跨ぐ立地。

同地域は世界最強温泉の玉川温泉や1000人風呂で有名な酸ヶ湯温泉など名泉が多く、八幡平周辺地はスキーリゾートです。

Ph8の熱海温泉は塩化物泉で、海水温泉に近いので舐めるとショッパイです。

 

❺アルカリ泉Ph8.510

 

 野沢温泉や水上温泉など単純泉に多い、弱から中度のアルカリ泉は単純泉の表示が多いですが、人気の炭酸泉で天然温泉の炭酸泉は日本には少なく、有名な大分県長湯温泉のラムネ温泉の飲泉はPh8.6です。炭酸泉の産出地は天然の炭酸がある為、温泉名物として炭酸飲料のラムネが販売されている。

 

❻強アルカリ性泉Ph10以上

 

 白馬八方温泉Ph11.5強アルカリ泉の特徴はまったりと肌に纏わりつくようなヌルヌル感の温泉です。

角質層の新陳代謝を促進し皮膚病やアトピーにも効果があるそうです。

草津や万座の強酸性泉は激痛が走る痛みに対して、こちらは荒れた皮膚を溶かします。

イギリスのブルーレイクでは湖水Ph11.3は強アルカリなのでWarningマークが、あなたはアンモニアや漂白剤の中で泳ぎますか?と記載されています。

日本人にとっては美白温泉として認識します。

秩父や多摩にも強アルカリ~アルカリ温泉が多くあります。

 

❼放射能泉

 

 「秋田玉川温泉」「鳥取三朝温泉」「兵庫有馬温泉」「山梨増富ラジウム温泉」「北海道二股温泉」などが有名どころですが、島根・鳥取県周辺には比較的多く産出しています。日本屈指のラジウム量は6640マッヘと言う驚異の数値を示す島根県の秘湯「池田ラジウム鉱泉・放泉閣」です。

また、有馬温泉の源泉周辺では13μsv(マイクロシーベルト)/1h(1時間あたりの放射線量)高濃度の放射線量が確認されています。

 

「秋田県玉川温泉」、常連の湯治客には余命数カ月の末期癌患者がその余命期間を遥かに超えた、末期がん患者だった人達が大勢来ています。

湯治客は元気に多くの湯治客に奇跡の温泉の話しをしています。

彼らの被ばく量は岩盤浴では放射線量の多い場所で行う為、7μsv×8時間×30日=1680μsv/1ヶ月あたり=1.68msv/1ヶ月(年間量は20.16msv/年間)の放射線量となります。

さらに飲泉や大気吸引を考えるとそれ以上の被曝を受けることになります。

 

❽「放射線ホルミシス効果」

 

身体が微量の放射線の影響を受けることで細胞の働きを活性化させ、免疫力や、自然治癒力を高める効果のことです。

放射線は身体に悪いと言われますが、ラドンのような微量の放射線は、身体に害を及ぼさず、むしろ身体の活力を高める効果があるということが解明されています。

放射能泉である三朝のラジウム温泉での住民に対する30年間以上の治験では、他県他市と比較しても、ガン患者数は半数ほどで、微弱放射線が人体にこのホルミシス効果を与えることが知られています。

全国的にも有名な温泉地でのこの治験データは世界からも注目されました。

 

❾「特徴ある泉質の温泉」

 

 「東京の黒湯」都内の温泉は天然湯と人口湯があります。

天然温泉は殆どが黒湯です。

浅草の虵骨湯(銭湯)、上野動物園近くの六龍鉱泉(銭湯)、南麻布の黒美水温泉(銭湯の竹の湯)、品川区や大田区の埋立て地でない江戸地、千葉県の東京湾側から神奈川県の横須賀や鎌倉までの断層際に温泉脈があります。

真黒な墨のような温泉は古代の草木と海水が地下の岩盤に閉じ込められ、鉱泉や温泉になったものです。

僅かながら海藻系の匂いがする場合もありヨウ素を多く含むメタケイ酸や二酸化炭素が溶け込んだ炭酸系の温泉です。

東京の新しい温泉は地下深くの水源を狙って採掘し、温泉は中性からアルカリ性の硫酸塩泉が多く、透明度のある薄黄色か赤褐色が特徴です。

 

 「温泉の色」白、黄色、黄緑、緑、青緑、水色、青、茶色、橙褐色、褐色、茶色、灰色、黒色と様々な色がある。

10種類近い泉質のある温泉地は、北海道登別温泉、宮城鳴子温泉、大分別府温泉などが有名です。

同じ温泉地であっても源泉や土壌や気候や天候の変化により様々な色に変化する場合も多く、源泉が浅い場合は特に天候に大きく影響されます。

 

「温泉湯治の楽しみ方」

 

湯治は古来から保養や療養目的だけでなく、病気の治療にも活用されてきました。

秋田県の玉川温泉では温泉療養の為に秋田大学の診療室があります。平日の玉川温泉は、ほゞ半数は末期がんや余命宣告を受けた患者さんが治療目的で岩盤浴や強酸性の湯に通います。

そして、数名の方は癌のしこりが溶解するそうです。

それは癌細胞が死滅したことを意味します。

余命3ヶ月の方が3年以上も通って来れる話は治療や療養の方々が自らの体験を語られます。

世界最強の温泉で湯治を続けることは楽なことではありません。湯治場の温泉には湯治の仕方(ルール)があります。

 

 湯治の仕方、基本は各地の温泉地のルールに従うことです。

一般的に療養ならば、3回、3日、1週間と言われる温泉の入り方があります。治療なら、強酸性泉・硫化水素泉・硫黄泉・放射能泉がお薦めです。初日1回、二日目2回、三日目から一日に3回までの入浴を3日~5日で最初の湯あたりに遭います。

アレルギー反応、吐き気や目眩、生気喪失など、人さまざまな湯あたり(毒あたり)に合い、1週間前後には温泉に入りたくないと思うぐらいの辛い入浴になります。

この時、体調だけでなく、病気の侵攻も最大限の悪化の状態となります。

体力や免疫の全てが毒湯でやられた状態となります。それでも我慢して入浴を続けると次の週(2週間目)には湯治に来た時よりも明らかに元気になります。その気になって帰ってしまうと帰宅直後は元気ですが、数日後にまた元に戻ったように不調になります。

2週間目からが湯治では重要なのです。

体調が良かったり、あまり良くなかったりを繰り返すうちに3週間目を迎えます。

当時は3週間から一か月がファーストステップと言われます。本格的な温泉治療なら、3ヶ月間の湯治になります。

それで1年間の無病息災が起こるはずです。

病院と相談しながら、がん細胞が壊死するまで、毎年1~3ヶ月の湯治治療を続けます。以上の心得を湯治客から教わりました。